パソコンを選ぶ時のポイントを教えてください。

パソコン・インターネットお悩み相談室

第54回 Q.パソコンを選ぶ時のポイントを教えてください。

パソコンを買い換えようと思うのですが、安いものから高いものまでたくさんあってどれを選べばよいのかわかりません。

昔と違って、HDDじゃなくてSSDというのが出てきたり、CPUの種類も変わっていて、選ぶポイントが難しくなっている気がします。

いつどんなスペックのものを買うのが一番いいでしょう?
5万円以下の安価なパソコンでも問題ないでしょうか?

A.画面サイズ・CPU・メモリー・ストレージの4つをチェックしましょう

昔、パソコンといえばデスクトップパソコンで、CD/DVDドライブとHDD(ハードディスクドライブ)を内蔵したものが主流でした。

今はノートパソコンが主流となり、DVDドライブも未搭載の薄型モデルが人気です。

パソコンの性能が上がり、薄型のノートパソコンでも十分な性能を得られるようになったため、コンパクトなものがいいというニーズに応えられるようになったのでしょう。

そこでノートパソコンを念頭に、どんな性能のものを選ぶか、どこをチェックすべきか、パソコン選びには様々な視点がありますが、今回は基本性能で考えてみます。

簡単に言えば、チェックポイントは4つ。
画面サイズ・CPU・メモリー・ストレージです。

ディスプレイ性能はとても大事

ノートパソコンの場合、画面サイズが大きければ大きいほどパソコン本体が大きくなります。当たり前ですね。

家庭での利用がメインなら、最低でも13インチ以上がお勧め15インチあれば本格的に使えます

同時に画面の解像度も見ましょう。同じ画面サイズでも上位機はフルHD(1920×1080ピクセル)ですが、普及モデルは少し低め(1366×768ピクセル)のものが主流です。ネットで配信されている映像作品を楽しみたいなら(今はテレビ番組や映画も観られます)フルHDは欲しいところです。

13.3インチ(294×165mm)では画面の広さがA4サイズ(297×210mm)より小さいので本格的に使うには15インチが良いでしょう。

CPUは「Core i」シリーズがお勧めです

パソコンの中身を部屋の中に例えてみましょう。

人は作業をするとき、「棚」から必要な書類や参考資料を出して「机」の上に広げ、何らかの作業をし、終わったらそれをまた「棚」に戻します。そういう一番単純なケースを思い浮かべてください。

このとき作業をする「人」がCPU。パソコンの頭脳で基本的な処理を行う部品です。
作業をする「机」がメモリー。ここが広ければ広いほど同時にいろんな作業ができますし、大きなデータも扱えます。
作業する書類や参考資料などを保管している「棚」がストレージ

この3つがパソコンの基本性能を決めます。

CPUが速ければ高速な処理ができますが、机の上(メモリー)が狭ければ一度に広げられる書類が少ないので、棚に書類を出し入れする作業に忙殺されてその力を発揮できません。

ここが広ければ広いほど同時に様々な作業をこなせ、快適になります。
棚が広ければ多くの書類を保管できます。狭かったらすぐいっぱいになってしまいます。

つまりこの3つが重要という話ですね。

まずはCPU選びからです。
CPUは「名前」を見ましょう。

なぜなら、CPUを開発している会社は、CPUの性能によって名前を変えているからです。上位ランクのCPUは高性能、と思ってください。

今の主流はインテル社の「Core i」(コア・アイ)シリーズ
Core iにはCore i3、i5、i7の3種類が用意されているのでこのどれかから選ぶのがお勧め。

CPUには2GHzや3GHzといった動作周波数(クロック周波数)があり、これが高速な方が素早く動作するので高性能になりますが、それよりもCPUのランクの方が重要です。動作周波数はチェックしなくてもよいくらいです。

Core i7は上位モデルに搭載されるCPUなので、一般的な用途(各種インターネットの利用や写真の整理、書類作成、ネット上の映像を楽しむなど)ならi3で十分でしょう。

たとえば、DELL社のInspiron 13シリーズの場合、i3、i5、i7でこの価格差となっています。

さらに廉価なパソコンではCeleron(セレロン)というCPUが使われますが、性能面では「Core i」シリーズよりワンランク落ちます。メールやWebの閲覧、オフィスソフトなどシンプルな用途向けといっていいでしょう。

メモリーは8GBは欲しいところ

続いてメモリーです。

これは多ければ多いほど操作が快適になると思って構いません。ただ、多いと価格も上がりますから、最低で4GB、できれば8GBを搭載したものを選びましょう。

デジタル一眼で撮った写真をガシガシレタッチしたい、映像を編集したいというのなら、16GBを目指したいところです。

ストレージはSSDかHDDかが重要

最後はストレージ。アプリやデータを保管しておくところです。

現在ストレージの方式には2種類あります。
ひとつはHDD(ハードディスクドライブ)。高速回転する円盤に磁気でデータを記録する方式。

特徴は

  • 安価で大容量
  • 振動や衝撃に弱い
  • 速度は速くない

です。

もうひとつは最近主流になっているSSD(ソリッドステートドライブ)です。USBメモリーやSDカードと同じく「フラッシュメモリー」を使ったストレージを指します。

特徴は

  • ちょっと高価
  • 振動や衝撃に強い
  • データの読み書きが高速
  • 軽量でコンパクト

です。

パソコンを使っていて快適なのは圧倒的にSSD

ストレージとのデータのやりとりは非常に頻繁に行われるため、高速な読み書きが可能なSSDを使うと体感できるレベルで快適になるのです。たとえば、パソコンの起動時間もSSDモデルの方が遙かに短縮できます。

CPUやメモリーの搭載量より、HDDとSSDの違いの方が体感的には大きいくらい。
その代わり高価なので容量も少なめになります。HDDの場合は1TBが、SSDの場合はその1/4くらいの256GBが主流です。

つまり、容量よりは快適さ重視で気軽に持ち歩きたいモバイル系のノートPC(重さは1kg台)ではSSDが、主に家庭内で使う据置メインのノートPC(重さは2kg台)ではHDDが主流といっていいでしょう。

最近は、SSDとHDDを組み合わせたハイブリッドストレージを採用するパソコンもあります。
SSDかHDDかで価格差が大きいため、一番悩むところかも。

Core i3 + メモリー4GBをベースに考えましょう

今はノートパソコンと一口にいっても数万円で買える廉価なものから、30万円を超える高価なものまで出ていますが、今回紹介した4つのスペックを中心に見ると、その違いはわかりやすいでしょう。

メインのパソコンとして快適に使いたいなら、CPUはCore i3、メモリーは4GBをベースに、予算を抑えるならHDD、快適さを重視するならSSDでしょう。

写真や映像の編集など高度な作業をしたいなら、Core i5+8GBのメモリーをベースにしたいところです。

さて、最後にパソコンをいつ買うのがいいか、ですが、いつでも構いません。

ひと昔前の、パソコンの性能も年々上がり、逆に価格は年々下がり、という時代には「いつ買うか」がとても重要でしたが、パソコンの性能も安定期に入り、スタンダードな性能のものであれば購入時期によって性能や価格が大きく違うことはなくなったからです。

そういう意味では、買いやすい時代ともいえます。

(※本記事の内容は2018年3月8日時点の情報です)

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荻窪 圭 プロフィール
1980年代にパソコン雑誌のライターとしてデビューした老舗のIT系ライター。趣味が嵩じて、「古道研究家」や「猫写真家」と呼ばれることもある。最近はデジタルカメラやスマートフォンを中心に活動しておりデジタルカメラ評論家としての側面が強いが、かつては入門記事を多く手がけるパソコンライターとして、「ASAHIパソコン」「特選街」をはじめとする無数のパソコン誌・一般誌に執筆していた。