街中の無料の「Wi-Fi」は使ってもOKでしょうか?

パソコン・インターネットお悩み相談室

第46回 Q.街中の無料の「Wi-Fi」は使ってもOKでしょうか?

最近、コンビニやカフェ、駅などで「Wi-Fiを使えます」という文字をよく見るようになりました。これは誰でもWi-Fiを使ってインターネットにアクセスできるという意味でしょうか? 無料なのでしょうか? 勝手に使っても大丈夫でしょうか?

もし使えたら便利だなと思います。

A.信頼できるWi-Fiスポットを上手に使いましょう

スマートフォンでインターネットにつなぐとき、家では家庭内のWi-Fi(無線LAN)を、外では携帯電話会社の通信回線を使うのが一般的ですが、中には「公衆Wi-Fi」と呼ばれる外部に開放されたWi-Fiスポットがあります。

Wi-Fi経由でつなげば通信回線を使わないのでパケット代の節約になりますし、通信回線に未対応の機器(Wi-Fiのみのタブレットやノートパソコンなど)でもWi-Fiを使ってインターネットにつなげられます。

ただし、いくつか注意事項があります。

自宅以外でWi-Fiを使うときは何に注意したらいいのか解説しましょう。

外出先で見つかるWi-Fiの種類

試しに、外出先で(都市部がお勧め)スマートフォンやパソコンのWi-Fi設定の項目を開いてみましょう。

Wi-Fiのみ対応のiPadで、設定から「Wi-Fi」を開いたところ。たくさんのWi-Fiスポットが見えました。Wi-Fiスポットの名前(SSIDといいます)、パスワードで鍵がかかっているか、電波の強さがこのリストでわかります。

このようにずらりとWi-Fiスポットが表示されたかと思います。

Wi-Fiは「無線」ですから、室内用に設置しているWi-Fiの電波でも屋外から拾えてしまうのです。たとえば自宅のWi-Fiにつないだまま玄関を出て歩いてみましょう。少しずつ電波が弱くなるものの、ある程度の距離まで自宅のWi-Fiを拾えていると思います。

無数に見えているWi-Fiのほとんどが「誰かが家庭やオフィスで使っている」Wi-Fiだと思っていいでしょう。

そうしたWi-Fiスポットは次の5つに分類できます。

1) プライベートなWi-Fi

リストアップされるWi-Fiのほとんどがこれでしょう。「誰かが家庭やオフィスで使っている」Wi-Fiです。たいていはパスワードで保護されているので勝手に使うことはできません。パスワードで保護されているかどうかは鍵アイコンでわかります。

2) 有料の公衆Wi-Fi

会員制のWi-Fiサービス。有料で会員になれば使えますし、ドコモ、au、ソフトバンクそれぞれが自社ユーザー用に用意しているWi-Fi接続サービスもこちらになります。東海道新幹線で提供しているWi-Fiサービスもこちら。

3) 無料の公衆Wi-Fi(1)

店舗やホテルでサービス提供されるWi-Fiで、パスワードを教えてもらって使います。特にホテルでは部屋でWi-Fiを使えるかどうかは非常に重要ですから、予約時にチェックしておきたいものです。Wi-Fiが使えるカフェや喫茶店ですと、お茶を飲みながらゆっくりインターネットにつなげられて便利です。

4) 無料の公衆Wi-Fi(2)

最近増えているサービス。Wi-Fiスポット自体にはパスワードはかかっておらず誰でも接続できますが、その時点では一部のサイトにしかアクセスできません。会員登録をするとインターネットに自由に接続できるようになります(制限をかけているサービスもあります)。

5)野良Wi-Fi

野良Wi-Fiというのは俗称ですが、パスワードもかかっておらず、誰が設置しているのかもわからないWi-Fi。これはキケンなので接続しないように注意しましょう。

赤い枠がキャリアの提供している会員制のWi-Fiサービス。青い枠が無料の公衆Wi-Fi。それ以外は(名前だけでは判別が難しいのですが)おそらくプライベートなWi-Fiです。

外出先でWi-Fiを使うときのおすすめは上記の「3.無料の公衆Wi-Fi(1)」か「4.無料の公衆Wi-Fi(2)」です

7SPOT

ではこの中のひとつ、誰でも無料で自由に使える7SPOTを例に使ってみましょう。

これはセブンイレブンが提供している無料のWi-Fi接続サービスで、店頭をよく見るとこんなステッカーが貼ってあると思います。

とあるセブンイレブンに貼ってあったステッカー。大きな文字で書かれている「Free Wi-Fi」とは「無料のWi-Fiサービスを提供しています」ということ。その下に使えるWi-Fiサービスの種類が書かれています。ここでは7SPOTの無料Wi-Fiサービスを提供しており、「Japan. Free Wi-Fi」からも使えます、ドコモやFLET’S SPOTも使えますが有料のサービスです、という意味です。

お店の近くで端末のWi-Fi設定画面を開くと「7SPOT」が見えるはず。

これを選んでみましょう。

7SPOTにつながりました。

7SPOT自身はパスワード保護されていないのですぐにつながります。

ただし「セキュリティに関する勧告」というちょっと気になるひとことが表示されます。「i」をタップするとその内容が表示されます。

セキュリティ保護されていないネットワーク(つまりパスワード保護されていない)なので使うときは注意してください、という意味です。

それはどういう意味でしょう。

鍵アイコンがついているWi-Fiスポットは利用するのにパスワードが必要です。その代わり、「モバイル機器」(スマホやノートPCなど)とWi-Fiスポットの間の信号はすべて「暗号化」されます。それを「セキュリティ保護されているネットワーク」といいます。

逆に、鍵アイコンがついていないWi-Fiスポットは、誰でもアクセスでき「モバイル機器とWi-Fiスポットの間」の信号も暗号化されていません。暗号化とセキュリティの話はこのあとでしますので、しばしお待ちを。

ただ、セキュリティ保護されているネットワークは「あらかじめ会員になるなどして、パスワードを知っていない」と使えませんから、旅行時や突然Wi-Fiが必要になったときは不便ですし、有料ですと利用頻度が低い人には割高に感じてしまいます。

それを救うのが「フリーWi-Fi」と呼ばれるサービス。上の例でいうと7SPOTですね。

Wi-Fiスポット自体はパスワード保護されていません(暗号化されていない)から、誰でも必要な時にすぐつなげられますが、そこからインターネットにつなげるにはサービスへのログインが必要です。

でもご安心を。Webブラウザを開くと自動的にログイン画面に切り替わりますから、その場で会員になればよいのです。

さて接続先に「7SPOT」を選択したので、さっそくWebブラウザを開いてみましょう。

ブラウザを開くと7SPOTのWebページに接続されます。ここで「インターネット接続」をタップするとログイン画面になります。

ログイン画面。会員になっていない人は会員登録を行います。

会員登録は簡単。メールアドレスとパスワードを入力するだけです。すると、そのメールアドレスにURLが書かれたメールが届きますから、そこに書かれているURLをタップしてやれば登録完了します。

会員になればあとはいつでも7SPOTを使ってインターネットにつなぐことができます(ただし1度に60分以内という制限があります)。

7SPOTはセブンイレブンのみならず、デニーズやイトーヨーカドーでも使えます。

こうした無料のWi-Fiサービスはたいてい「Webブラウザを起動するとログインサイトに自動的にジャンプし、ログインすることではじめてインターネットに自由に接続できる」仕組みになっていますから、この手のWi-FiにつないだらまずWebブラウザを起動しましょう。

今回はたまたまセブンイレブンを例に挙げましたが、他にもコンビニエンスストアやファミレス、商業施設など会員登録することで無料で使える公衆Wi-Fiスポットはどんどん増えています。

こうした無料で使えるWi-Fiサービスが今注目を浴びているのは、海外からの旅行客が増えており、特に2020年の東京オリンピックでは多くの旅行者が来日するためニーズが高まっているからです。

わたしも以前海外旅行をしたとき、Wi-Fiが使える場所を必死に探しました。メールチェックや訪問先の情報収集にインターネットは欠かせませんから。

そこで、海外旅行者の便宜を図るために、国内の大手無料Wi-Fiサービスをまとめたサービスも登場しました。

Japan Connected-free Wi-Fi」というアプリです。ここの会員になれば、登録されている無料Wi-Fiスポット(7SPOTもそのひとつ)はどれでも、それぞれの会員になることなく使えます。

外国人観光客向けのサービスではありますが、日本人が使っても問題ありません。

外出先でWi-Fiを使う機会が多い人は使ってみるとよいでしょう。

● Japan Connected-free Wi-Fi
Google認証システム

現在150,000SPOT 日本各地のフリーWi-Fiに、カンタン接続するための、訪日外国人向けアプリ。登録は一度きり!! 各エリア毎に必要な利用登録の手間を省きます。 接続はワンタップ!! 主要な駅や空港、コンビニエンスストアや百貨店などの商業施設、観光スポットなど沢山の場所で手軽にフリーWi-Fiに接続できます。

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無料のWi-Fi(フリーWi-Fi)って危険なのでしょうか?

お待たせしました、セキュリティの話しです。

ひとつ懸念事項があるとすれば、Wi-Fiスポットへの接続にパスワードが不要なことです。

iOSでは「セキュリティに関する警告」として先ほどのような警告が表示されます。

パスワード保護されていないWi-Fiスポットにアクセスすると「セキュリティ保護されていないネットワーク」といわれます。

不安になりますよね。

セキュリティ保護されていないとはどういう意味なのか、どうすればセキュリティ的に安心なのか、という話を少ししましょう。

Wi-Fiは電波です。電波は誰でも受信することができますから、Wi-Fiの電波を傍受してやりとりされている情報を取得することは技術的に可能です。

それではセキュリティ的に困りますね。

そういうときは「モバイル機器とインターネット間のやりとり」を暗号化します。やりとりする情報をすべて「暗号化」してしまえば、傍受されてもその内容は漏れませんから安心です。

Wi-FiスポットはWPA2などの暗号化技術を使って(家庭用のWi-Fiアクセスポイントも同じです)、すべての信号を暗号化することでセキュリティを高めているのです。

逆にフリーWi-Fiはそれを使わないことで、利便性を高めているわけです。

利便性が高くてもセキュリティが弱いのは困りますよね。たとえば、名前や住所、クレジットカードの番号など重要な情報が漏れては困ります。

対策は2つあります。ひとつは「暗号化されたWebサイト」を使うこと。そうすればやりとりがすべて暗号化されるので安心です。

現在、Webサイトの暗号化が進められており、ショッピングなど個人情報を扱うサイトを中心に対応が進んでいます。WebページのURLが「http://」ではなく「https://」ではじまるのが特徴で、Webブラウザでみると、サイト名のあたまに鍵アイコンが表示されています。

こういうWebサイトであれば暗号化通信を行っているので安心です。

ですが、暗号化されていないサイトもまだまだあり、そういうサイトへアクセスするとき、個人情報が漏れてしまうこともあります。

2番目の対策は、モバイル端末側で全通信を暗号化する機能をいれてしまうことです。

VPN(仮想プライベートネットワーク)という技術を使えば、すべての通信が暗号化されてセキュリティ的にも安心できます。

VPNはVPNサーバーと呼ばれるサイトを通してインターネットにアクセスする仕組みになっており、VPNサーバとのやりとりがすべて暗号化されるので、安心というわけです。もっともセキュリティが高い方法といって過言ではないでしょう。

VPNサーバーといわれてもIT系技術者以外には馴染みがないものですが、専用のサービスに加入すれば誰でも簡単にVPNを使ったアクセスが可能になります。

自宅やオフィス以外でWi-Fiを使うときの鉄則は「知らないWi-Fiスポットには決してつながない」ですが、さらに、VPNなどのサービスを使えばより安心して、フリーWi-Fiを使えるようになります。

(※本記事の内容は2017年7月19日時点の情報です)

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荻窪 圭 プロフィール
1980年代にパソコン雑誌のライターとしてデビューした老舗のIT系ライター。趣味が嵩じて、「古道研究家」や「猫写真家」と呼ばれることもある。最近はデジタルカメラやスマートフォンを中心に活動しておりデジタルカメラ評論家としての側面が強いが、かつては入門記事を多く手がけるパソコンライターとして、「ASAHIパソコン」「特選街」をはじめとする無数のパソコン誌・一般誌に執筆していた。