自宅に無線LANを設置したいのですがどうすればいいのでしょうか?

パソコン・インターネットお悩み相談室

第31回 Q.自宅に無線LANを設置したいのですがどうすればいいのでしょうか?

今はパソコンなどの機器を無線でインターネットにつなぐのが主流と聞いて、自宅でも無線LANを使えるようにしたいのですが、何を買ってきてどう設定すれば動くのかさっぱりわかりません
どうすればいいでしょう?

A.実は、設置するために必要な知識はわずかです。手順に従って設置作業をすれば簡単にご自宅で無線LANが利用できます。

無線LAN。今はその標準規格である「Wi-Fi」(ワイファイと読みます)と呼称することが多いので、ここでもWi-Fiと書きます。

ご自宅でWi-Fiが使えるとすごく便利です。ケーブルがないので家のどこからでもすぐインターネットにつながります。スマートフォンやタブレットを家で使うときは、ご自宅のWi-Fiにつなげばパケット料金がかかりません。これ、大事なポイントです。

家電製品もAV家電を中心に無線LANでインターネットにつなげられるものが増えています。一度設置してしまえば、無線の方が「ケーブルを用意しなくていい分」、はるかに簡単なのです。

では実際にやってみましょう。

まず無線LANアクセスポイントを買ってきます

ご自宅にはすでに「インターネットにつなぐための回線」が来ている、という前提でお話しします。

パソコンやスマートフォンをWi-Fiで使うには2つのものが必要です。ひとつはWi-Fiの電波をインターネットにつなぐための機器です。これを「Wi-Fiルーター」あるいは「無線LANアクセスポイント」と呼びます。アクセスポイントは「AP」と略されることもあります。

もうひとつはインターネットにつなぎたい機器(パソコンやスマートフォンなどですね)です。これがWi-Fi対応になっていなければなりません。現在市販されているご自宅向けのパソコンやスマートフォンはほぼすべてがWi-Fiに対応しています。大雑把にいえば、パソコンやスマートフォンはコードレスホンでいう「子機」、アクセスポイントは「親機」だと思っていいでしょう。親機をネットにつなぎ、子機と親機を無線でつないでやれば、子機から親機を通してネットにつながるというわけです。

ではそのための無線LANアクセスポイントを用意しましょう。
その前に、部屋の片隅に、業者が設置していったインターネットにつなぐための箱があったら、それをよく見てみましょう。箱に「Wi-Fi」と書いてあったら、その「箱」自体が無線LAN機能を持っているのに、設定されていないだけかもしれません。その場合はその業者さんに問い合わせてみましょう。もしかしたら追加投資は不要かも、です。

そうじゃない場合は、無線LANアクセスポイントを買ってきます。各社からいくつもの無線LANアクセスポイントが発売されていますが、今回はポピュラーな製品のひとつ「NEC」の「Aterm WG1200HP」をつかってつないでみます。

無線LANアクセスポイント NEC Aterm WG1200HP

無線LANアクセスポイント

まだ無線LANアクセスポイント(Wi-Fiルーター)を準備されていない場合はe-mansion lifeでご購入いただくことができます。

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「Aterm WG1200HP」をインターネットにつなげる

まず、無線LANアクセスポイントを「インターネット」につなぎ、続いて無線LANアクセスポイントとパソコンやスマートフォンを無線でつなぐという手順になります。

最初に行うのはご自宅に用意されているブロードバンドモデムなどの「インターネットにつなぐための機器」と無線LANアクセスポイントをケーブルでつなぎます

パソコンをインターネットに接続していたケーブルと同じ「LANケーブル」です。これをつなぎます。
ブロードバンドモデムを使わないケースもあります。たとえばわたしが住んでいるマンションには「e-mansionのインターネットサービス」が入っています。おかげで、各部屋の壁にLANケーブルをつなぐための「LAN端子」がついており、そこを使ってすぐインターネットにつながるようになっています。

すでに壁にLAN端子が付いている場合は、そこと無線LANアクセスポイントをLANケーブルでつなぐだけで準備完了。

その場合は、壁のLAN端子と無線LANアクセスポイントをLANケーブルでつなぐだけでOKです。

そのLANケーブルを無線LANアクセスポイントのどこにつなぐか。無線LANアクセスポイントには同じLAN端子がいくつもついています。これ、知らないと迷いますよね。インターネットにつなぐのは「WAN」と書いてある端子です。

一番端にある「WAN」端子にケーブルを接続します。

ちなみに「WAN」は「ワイド・エリア・ネットワーク」の略。「LAN」は「ローカル・エリア・ネットワーク」の略。ワイドは「広い」って意味です。広い範囲のネットワーク……つまり屋外(インターネットですね)へつながる端子です。LANは「ローカル」なので、室内の狭いエリアの機器同士をつなぐのに使います。WAN端子にはインターネットにつながっているケーブルを挿す、と考えればOKです。

残るLAN端子は何に使うのか。これは有線でもインターネットにつなぎたいときに使います。デスクトップパソコンを有線でLAN端子に、ノートパソコンやスマートフォンはWi-Fiで、という使い分けもできるわけです。最後にACアダプタをつなげば準備はOK。

電源スイッチは普通はありません。常に電源が入っていないと困る機器だからです。ACアダプタはつなぎっぱなしにしましょう。すると自動的にWi-Fiアクセスポイントが起動し、ケーブルをチェックしてインターネットにつながります。少し時間(数10秒)がかかるので、ランプが点灯するまで待ちましょう。Aterm WG1200HPの場合、「POWER」、「ACTIVE」、「2.4GHz」、「5GHz」の4つが緑に光り、WAN端子の横にあるランプが緑に点灯すれば準備完了です。これで無線LANアクセスポイントはインターネットにつながりました。

正面に動作を示すランプがあり、背面にはつないだケーブルが正常に動作しているかを示すランプがあります。これらのランプが点灯すればOK。無事動作しています。

無線LANアクセスポイントにパソコンをつないでみましょう

機器の準備ができたらパソコンをつないでみます。
Windows10で説明します。パソコンを起動したら、パソコンのWi-Fiがオンになっているかどうか確認です。これがオフのままだとどうやってもつながりません。まずはパソコンのWi-Fiをオンにします

「設定」からできます。

設定を開き、「ネットワークとインターネット」をクリックします。
そして「Wi-Fi」をクリック。もしWi-Fiがオフになっていたらオンにしましょう。

するとずらっとリストが表示されます。実はこれ、パソコンのWi-Fi機能が検出した無線LANアクセスポイントのリストです。

たくさんの接続先候補がリストアップされて驚いたかもしれません。Wi-Fiの電波は数10メートル以上(壁の厚さなどで変わります)飛びますから、隣の部屋や上の部屋、時には別の家のWi-Fiの電波でも受け取るとリストアップされるのです。

でもどれにも「セキュリティ保護あり」と書いてありますよね。
パスワードで保護されている(パスワードを知らないとつなげられない)ので、他人の家の無線LANアクセスポイントが見えてしまっても問題ないんです。

その中から自分の無線LANアクセスポイントを見つけます。電波が強い順に並んでいるので、一番近くにある自分の無線LANアクセスポイントが上の方にあるはず。
そこからどれを選ぶか。無線LANアクセスポイントの本体に書いてありますからそれと同じものを選びます。

本体背面にSSIDが2つ書いてあります。これがアクセスポイントの名前です。

Aterm WG1200HPの場合は「aterm」で始まる名前がついているはずですから、atermを使っている家が近所にない限りは間違えることはありません。

2つ表示されていると思います。
Aterm WG1200HPは周波数が違う2つの電波を出しているからです。このうちどちらを使うか選びます。
2.4GHz(末尾がg)は昔から使われている周波数ですが、その分、利用する機器が多く、他の機器の影響を受けて電波が弱くなってしまうことがあります。たとえば、電子レンジは動作時に2.4GHzの電波を出しているため、Wi-Fiの邪魔をしちゃうことがあります。

5GHz帯(末尾がa)は最近使われはじめた周波数帯で、他にかぶるものが、2.4GHz(末尾がg)に比べて少ないため、安定した接続が期待できます。
古い機器ですと2.4GHzしか使えないものもありますが、最近のパソコンやスマートフォンであれば5GHz帯を使うのがいいでしょう。

ではatermではじまり「a」で終わる名前を選んでクリックしましょう。
ちなみにリストアップされた無線LANアクセスポイントの名前を「SSID」といいます。

aterm-f5c40d-aを選択しました。すると「接続」ボタンが表示されます。「自動的に接続」はオンにします。自宅の無線LANですから自動的につながって欲しいですものね。「接続」をクリックしましょう。
「ネットワークセキュリティキーの入力」画面になりました。セキュリティキーは「暗号化キー」ともいいますが「無線LANアクセスポイントを使うためのパスワード」のことです。Aterm WG1200HPははじめからパスワードが設定されているので、それを入力するようにいっているわけです。
しかし、よく見ると「ルーターのボタンを押して接続することもできます」とありますね。これがミソです。
Aterm WG1200HPの背面の端っこに「らくらくスタート」と書いてあるボタンがあります。これが「ルーターのボタン」です。無線LANアクセスポイントとパソコンを自動的につなぐための機能がついてるんです。これを長押し(約6秒)しましょう。
すると、Aterm WG1200HPのPOWERランプが点滅します。点滅したら準備完了なので手を離してください。
あとは待ちます。無線LANアクセスポイントからの信号をパソコンが受け取って自動的に設定を行うのに数十秒かかるのでじっと待ってください。これは「ルーターの設定を取得しています」という画面。これが出たらあと少し。
無事つながりました。Webブラウザを開いて適当なサイトにアクセスしてみましょう。つながっているはずです。

無事つながったらそのまま使い続けて構いません。

スマートフォンの場合はQRコードが便利

スマートフォンから接続する場合は「らくらくスタート」ボタンは使えません。その代わり、他の方法が用意されています。ひとつはQRコードを使う方法。まず「Aterm らくらくQRスタート」というアプリをダウンロードします
※本体に付属している「Wi-Fi 設定シート」の「らくらくQRスタート用QRコード」をQRコードリーダーで読み込むと、アプリのダウンロード画面が表示されます。


それ以外の機器の場合は

「らくらくスタート」や「らくらくQRスタート」は、敷居が高いWi-Fiの設定を簡単に済ませるために作られた機能で、全機器が対応しているわけではありません。

Macは未対応ですし、プリンターやAV家電といった製品も未対応のものがあります。その場合の手順を書いておきましょう。

今回はMacの場合で説明しますが、基本はどの機器でも同じです。その機器の「Wi-Fiをオンにし、リストからSSIDを見つけ、パスワードを入力する」です。


これで完了です。

この「パスワード手入力」はWi-Fi利用の基本なので、Windowsでもスマートフォンでも使えます。
無線LANアクセスポイントは様々な機能を持っていますし、様々な設定が可能で、一見ややこしいのですが、Aterm WG1200HPの場合はあらかじめ必要最低限の設定がされているので、いざつなぐときに必要なのは「SSIDとパスワード」だけです。SSIDは画面から選ぶだけですから、自分で入力するのは「パスワード」のみ。やってみると簡単なのがわかると思います。

ただし、Wi-Fi接続のトラブルで一番多いのは「パスワードの入力ミス」です。うまくいかないときは、冷静になって「オーとゼロ」「エルとイチ」など見間違えやすい文字、大文字と小文字は間違ってないか、パスワードの桁数は一致しているかなど、チェックしながら入力しましょう。面倒かもしれませんが、パスワードは「一度入力すれば機器側が覚えてくれる」ので2度目からは自動接続してくれますから、入力は最初の1回だけです。がんばりましょう。これを使って、Wi-Fiに対応した機器は片っ端からつないじゃいましょう。

特にスマートフォンで有効です。自宅のWi-Fiを使っている間は「パケットを使わない」ので、動画を見るとき、音楽をダウンロードするとき、アプリをダウンロードするときは家のWi-Fiを使うようにするだけで、パケット量を大幅に抑えることができます

ぜひ無線LANを有効に使いましょう。なお、無線LANアクセスポイントを設定することで、パスワードを無しにすることもできますが、それはやってはいけません。パスワード無しで使えるようにすると、外を通りかかった人や近所の人でも勝手に使えてしまいますから。セキュリティ上のリスクも高まります。パスワードは必ず設定しましょう。

今回は、もっとも一般的でシンプルな構成で説明しましたが、ネットへの接続環境はご自宅によって異なります。インターネットにつながる機器(ブロードバンドモデムなどと呼ばれます)によっても細かな差が出てきます。そのとき、間違った設定をしてしまうとネットにつながりません。
不安なときは訪問サポート付のサービスがお勧めです。また、無線LANアクセスポイントの機器選びはこちらを参考にしてみてください。

(※本記事の内容は2016年4月14日時点の情報です)


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荻窪 圭 プロフィール
1980年代にパソコン雑誌のライターとしてデビューした老舗のIT系ライター。趣味が嵩じて、「古道研究家」や「猫写真家」と呼ばれることもある。最近はデジタルカメラやスマートフォンを中心に活動しておりデジタルカメラ評論家としての側面が強いが、かつては入門記事を多く手がけるパソコンライターとして、「ASAHIパソコン」「特選街」をはじめとする無数のパソコン誌・一般誌に執筆していた。