新しく買ったパソコンへの引っ越しについて

パソコン・インターネットお悩み相談室

第27回 Q.パソコンを買い換えたいのですが、それまで使っていたパソコンのデータは引き継げますか?

Windows 10を機にパソコンを買い換えようと思っています。そのとき、古いパソコンに入っているアプリやメール、写真、文書などを新しいパソコンにも引き継ぎたいのですが可能でしょうか?
可能ならどうするのが一番よいでしょうか?

A.一番簡単なのは外付けHDDやUSBメモリーを使う方法です。

新しいパソコンを買ったら古いパソコンとケーブルを繋いでボタンをポンと押せば必要なものは自動的に引っ越してくれる、となれば理想的なのですが残念ながらそうはいきません。特にWindows 10は従来のWindows XPやVista、7に比べて大きく変わっていますから、ある程度は手作業で「引っ越し」してやる必要があります

一番のお勧めは、外付けハードディスクやUSBメモリーを使う方法。古いパソコン内の必要なデータをいったん、別のハードディスクやUSBメモリーにコピーし、それを新しいパソコンに接続して、そこからまたコピーしてやるという方法です。

古い家の荷物をトラックに積んで新しい家へ運ぶようなイメージでいいかもしれません。
ただ、パソコンのデータは「移動」ではなく「コピー」です。別の場所にコピーしても、元のパソコンにはそのまま残っていますから、元のパソコンに入っているデータを消さなければまたやり直せるのでそこは覚えておいて下さい。

外付けストレージを用意しましょう

まず、USB接続の外付けストレージを用意しましょう。ハードディスク(HDD)やUSBメモリーの様な、ファイルを保管しておく装置を「ストレージ」といいます。

ハードディスクかUSBメモリーか。引越しに必要な容量が少なければUSBメモリーの方がお手軽です。多ければハードディスクの方が安く済みます。

多い少ないでいわれても困りますよね。
具体的には64GB以内で済むならUSBメモリーの方がお得です。

一般にUSBメモリーは4GBから256GBといった容量が中心で、大容量になると価格もぐんと上がります。逆にハードディスクは500GB以上の大容量のものが主流です。

一般的に128GBのUSBメモリーより500GBのハードディスクの方が低価格なので、128GB以上あるならハードディスクを選ぶ方がお得となります。

64GB以内ならUSBメモリー(写真左)を、それ以上ならハードディスク(写真右)を選びましょう。

では、実際にどのくらいの容量のストレージが必要になるのでしょう。
今使っているパソコンの内蔵ストレージの容量以上なら100%大丈夫ですが、実際には空き容量もありますからもっと少なくてもOKです。

エクスプローラーから「ローカルディスク(C:)」のプロパティを見てみましょう。

まずは必要な容量を調べます。内蔵ストレージ(コンピューターのローカルディスク(C:))を右クリックして「プロパティ」をクリックします。
すると、Cドライブの利用状況が表示されます。この場合、使用領域が「48.7GB」なので、外付けストレージにそれ以上の容量があれば引っ越しができます。ちなみにストレージの容量は、32GB→64GB→128GBと2倍ずつ増えるので、この場合は64GB以上のものを選びましょう。

せっかく用意する外付けストレージですから引っ越しにだけ使うのはもったいないもの。引っ越しが終わったら、将来のバックアップ用としても使えるように、余裕を持たせるのがお勧めです。

外付けストレージを用意したら、いよいよ作業の開始です。
古い方のパソコンのUSB端子にストレージを接続します。

引っ越しできるものとできないもの

いよいよ引っ越しですが、持って行けるものと持って行けないものがあります。たとえば、賃貸のアパートから引っ越すとき、備え付けられていたコンロやエアコンは持って行ってはいけませんね。

パソコンにコンロもエアコンも付いていませんが(当たり前です)、引っ越しできるものとできないものがあります。

たとえば、「アプリケーション」は引っ越しできません

アプリケーションの場合、新しいパソコンへの再インストールが必要になります。
少し手間はかかりますが、必要なアプリケーションは再度インストールしましょう。ダウンロード購入のものは1度購入したものなら新しいパソコンから再度ダウンロードすればOKです。厄介なのは、古いパソコンに付属してきたアプリケーションの場合。たいていは、そのパソコンでしか使えないという契約になっていますから、新しいパソコンに同じアプリケーションがないときは新たに購入する必要があるかもしれません。

もうひとつ引っ越せないものは「パスワード」関連です。
新しいパソコンで再度入力し直す必要があります。

引っ越せるのは、「データ類」です。
文書、送受信したメール、写真、動画、音楽、そういうものは大丈夫です。
ぜひ引っ越しましょう。

外付けストレージを使用した引っ越しのイメージ

引っ越しには半自動と手動があります

古いWindowsからWindows 10への引っ越しはちょっと手作業が加わります。手作業の煩雑さによっていくつか方法がありますので簡単に紹介しましょう。

半自動で引っ越しするときは
データ引っ越し専用アプリを使った方法

一番簡単なのは引っ越し専用のアプリケーションを使う方法です。いくつか市販されていますし、パソコンによっては引っ越し用のアプリが付属していることもあります。

たとえばNECの2012年以降のパソコンには「ファイナルパソコンデータ引越し 11 plus for NEC」という引っ越しアプリが付属している製品があります。それを使えば簡単に引っ越し作業を行えます。

パソコンに引っ越し用アプリが付属していない場合は、購入する必要があります。


バックアップソフトの復元機能を使った方法

e-mansion lifeの「データバックアップ+復旧 安心パック(Windowsパソコン版)」なら新しいパソコンへのデータ移行も簡単にでき、引っ越し後も手軽で安全にデータをバックアップすることができます。

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クラウド対応のバックアップソフトで、自動的に最新の状態に更新してくれる優れものです。
現在使っているパソコンのデータをクラウド(オンラインでデータセンターに安全に保管されます)上にバックアップできるので、引っ越しの際はバックアップしたデータを新しいパソコンに簡単に移動できます。

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詳しくはこちらの記事でもご紹介しています。

Windows 7とWindows 10の「バックアップと復元」機能

Windows 7の場合はコントロールパネルに「バックアップと復元」機能があります。これを使って外付けストレージに必要なファイルをコピーしておきます。


続いてWindows 10側の作業です。

Windows 10には「バックアップと復元(Windows 7)」という機能が含まれているのです。文字通り、「Windows 7に搭載しているバックアップと復元機能をそのまま持ってきましたよ」というもの。

「設定」の「更新とセキュリティ」の「バックアップ」から「バックアップと復元(Windows 7)」を使い、復元します


手作業で引っ越しするときは

Windows 7以外から引っ越すときは手作業で行います。

まずは、写真や音楽や動画や文書の引っ越しです。

これらはそれが保存してあるフォルダを外付けストレージにコピーし、それを新しいパソコンの同じ場所にコピーしてやることで引っ越しできます。

Windowsを普通に使っていれば、文書類は「ドキュメント」フォルダに、写真は「ピクチャ」フォルダに、動画は「ビデオ」フォルダに、音楽は「ミュージック」フォルダに保存しているはずです。

デスクトップにファイルを置くクセがある人は「デスクトップ」も忘れずにコピーしましょう。

それらをフォルダごと、外付けストレージにコピーします。

マイドキュメントフォルダの必要なフォルダを外付けストレージにコピーします。ctrlキーを押しながらドラッグするとフォルダごとコピーされます。

この作業で、必要なフォルダごと外付けストレージにコピーしちゃいましょう。
コピーした外付けストレージからWindows 10の同じ名前のフォルダに、中身をコピーしてしまえばOKです。

メールの引越は?

手作業で引っ越しを行う場合、メールの引っ越しは少々手順を必要とします。

今まで使っていたメールアプリの「エクスポート」機能でメールのデータを外付けストレージに書き出し、新しいパソコンのメールソフトからそれを読み込みます

このとき、Windowsに付属するメールアプリがWindowsのバージョンによって異なります。

例えば今までWindows Live メールを使っていた場合、Windows 10にはWindows Liveメールが付属しませんから、別途下記のサイトよりダウンロードする必要があります。

Windows Essentialのダウンロードページ

OutlookなどWindows付属以外のメールアプリを使っていた場合はそれをインストールし直せばよいでしょう。

Windows 10付属の「メール」アプリに思い切って移行してしまうというのも手ですが、Windows 10の「メール」アプリは他のメールアプリからデータをインポートする機能がないので、古いメールは別途古いメールソフトで閲覧専用にしておくなど対策が必要です。

IEのお気に入りは?

IEのお気に入りも新しいパソコンへそのまま持って行きたいものです。

その場合はIEの「インポート/エクスポート」機能を使います
いったん、エクスポート機能で外付けストレージに書き出しておき、Windows 10のIEの「インポート/エクスポート」機能を使ってそれを読み込みます。


Windows 10にはIEと新しく開発されたブラウザ「Edge」の2つのWebブラウザが付属します。
今後はEdgeに乗り換える、という場合はEdgeの「設定」にある「別のブラウザーからお気に入りをインポートする」を使って、IEの「お気に入り」を読み込むことができます

一発で必要なデータを全部まとめてお引っ越し、というわけにはいかないのがもどかしいところですが、今まで作成したデータは唯一無二のものですから、消去しないように気を付けましょう。

(※本記事の内容は2015年12月8日時点の情報です)
(※2016年10月19日一部更新)


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荻窪 圭 プロフィール
1980年代にパソコン雑誌のライターとしてデビューした老舗のIT系ライター。趣味が嵩じて、「古道研究家」や「猫写真家」と呼ばれることもある。最近はデジタルカメラやスマートフォンを中心に活動しておりデジタルカメラ評論家としての側面が強いが、かつては入門記事を多く手がけるパソコンライターとして、「ASAHIパソコン」「特選街」をはじめとする無数のパソコン誌・一般誌に執筆していた。