パソコンの動作が鈍くなってきたときの対策は?(第22回)

パソコン・インターネットお悩み相談室

第20回 Q.最近パソコンの動作が鈍くなってきました。いい対策はありませんか?

長く使っている愛用のパソコンですが、最近動作が遅くなってきた気がします。昔に比べると、待たされることが多くなったり、反応が悪くなったり。
パソコンはそういうものなのでしょうか? 元のスピードに戻すことはできますでしょうか?

A.きちんとメンテナンスをしてやるのが大事です。

実際、長く使っていると徐々に反応や動作が鈍くなることはあります(動作が重くなる、などといいます)。
ハードウエアが故障しかけている可能性もありますし、中に埃がたまっていたせいで調子が悪くなるケースもあります。
ですが、多くは適切なメンテナンスをしてやれば快適さを取り戻すことができます
長く使っていると、内部にゴミ(ゴミといっても比喩的な意味で、実際には不要なデータやプログラム)がたまって、全体の動きを重くしてしまうもの。

簡単にできるメンテナンスを紹介しましょう。

埃をはらってみましょう

いきなり単純な内容ですみません。パソコンというのは箱の中に熱を出す部品が多くあり、熱がこもると部品の寿命を縮めてしまうため、温度が上昇すると放熱ファンが回って熱を逃がすように作られています。空気の流れで熱を放出するわけですね。

そのとき、当然外の空気が中に入り、一緒に埃も吸い込んでしまいます。何年も使っていると、その埃が内部にたまり、熱の流れが悪くなって温度が上昇し、トラブル(パソコンの動作が突然止まったり、異常終了するなど)が起きやすくなります。
実際、パソコンの蓋をあけて埃を全部吹き飛ばして掃除をしたら調子がよくなったというケースもあります。

今のパソコンは以前と比べて蓋をあけて中を除くのが困難な作りになっているため分解掃除はなかなかできませんが、吸気排気口に埃が溜まっていないか、熱がこもりやすい場所で使っていないかをチェックし、ブロワーで埃を吹き飛ばすなどの簡単なメンテナンスをした方がいいでしょう。
古いパソコンを使っている方は特に要チェックです。

ハードディスクの空き領域をチェックしましょう

パソコンの動作の快適さを損なう一番の原因は、たいていの場合ハードディスクです。
パソコンは常に(使っている人が気づいてなくても)ハードディスクと細かいデータのやりとりをしてます。われわれがデータの保存などを行わなくても、Windowsや各アプリケーションが作業用に一時的にデータを保存するために使いますから、速度面で足をひっぱりやすいんですね。

そのひとつが「ハードディスクの空き容量不足」です。空き容量が不足すると、動作が不安定になったり処理が遅くなったりしやすくなります。一般的に「ハードディスクの容量の1割」くらいは常に空けておくようこころがけましょう。ハードディスクの残り容量は「ドライブのプロパティ」を見るとわかります。

エクスプローラから起動ドライブを探して右クリックします(項目が多くてわかりにくいのですが「C:」と書いてあるのがそうです)。そこから「プロパティ」を選びましょう。
22_ph_02
すると、そのドライブ(ハードディスク)の使用量と空き容量がわかります。紫色の「空き領域」が全体の10%を切っていたら要注意(特に根拠がある数字ではありませんので、目安程度に考えて下さい)。

残りが少なかったら、不要なものを削除して空き容量を増やしましょう。
たとえば不要なファイルはゴミ箱に捨てますが、捨てただけではハードディスクの空きは増えません。「ごみ箱を空にする」を実行してはじめて削除されます(これは、間違ってごみ箱に入れても空にするまえはまだ救い出せるようにという親切なアイデアです)。
ときどきごみ箱に不要なファイルを入れたままにしてないかチェックしましょう。

実はWindowsのごみ箱は中身が入っていると見えるようになっています。「ごみ箱を空にする」を実行すると、クリーンに。逆に「空にする前」は中身を取り出してまた利用できますから、間違って捨ててしまっても大丈夫。

ごみ箱をマメに空にするか、ある程度期間が経ってから空にするかはその人の性格次第なのでなんともいえません。ものを捨てられない人や、本当に消してしまっていいか不安な人もいれば、思い切って断捨離しちゃう人もいますから。

さらにハードディスクを整理していきましょう。
パソコンを長く使っているとさまざまなアプリケーションをインストールすると思います。中には、インストールしたけれども結局使わなかったというアプリケーションもあるでしょう。
ときどき不要なアプリケーションを「アンインストール」してハードディスクから削除しましょう。
これはかなり有効です(間違って必要なアプリケーションを消してしまわない限りは!)。


以前、複数のセキュリティソフトを入れていたために動作が重くなっていた人がいました。
その人は、体験版を薦められるたびにインストールをして、そのままになっていたようで、それではネットへアクセスするたびに複数のセキュリティソフトが動作しますから鈍重になっていたようです。ありがちなので要注意。

特に体験版の試用期限が過ぎて使えなくなってもそのままになっている(あるいは以前試しに入れてみたのを忘れていた)、人はけっこう見受けられます。思い切って整理してしまいましょう。

ハードディスクのクリーンアップと最適化を行いましょう

空き容量を確保したら、さらにハードディスクのクリーンアップや最適化を行いましょう。
最適化とは、ハードディスク上の不要なファイルを削除し、デフラグを解消し、よく使うファイルをハードディスクの先頭部分(もっとも高速にアクセスできる部分)に集める作業を指します。

先ほど、不要なファイルを削除したり使わないアプリケーションはアンインストールしましょうという話をしましたが、実はそれ以外にWindows自身が一時的に作成するファイルもたくさんあり、その中に不要なものも含まれてます。
そういうファイルはユーザーが勝手に見つけて消すわけにもいきませんから、Windowsの「ディスククリーンアップ」機能を使います。

使い方は簡単。
ハードディスクの「プロパティ」にある「ディスクのクリーンアップ」を実行するだけです。


わたし自身マメにチェックしているのですが、それでもディスククリーンアップによって「480MB」の空き領域を増やすことができました。

ディスクのクリーンアップが完了したら、次は「ハードディスクの最適化とデフラグ」をかけましょう。デフラグは「デフラグメンテーション」の略。フラグメンテーションは断片化と訳されます。

サイズが大きなファイルを保存したとき、ハードディスクにまとまった空きエリアがないと、複数の空きエリアに分散して保存します。これを「断片化」といいます。これが度重なると、ハードディスクを効率よく使うことができず、少しずつ時間がかかるようになります。

例えば、本棚に本や書類が詰まっている状況を想像しましょう。
どこにどの本があるかわかっていても、必要なものが右上や右下、左下、などと色々なところに分散していては出し入れに時間がかかってしまいます
逆に、きれいにびっしり整理されていて、よく使うものは取り出しやすい位置にあれば、より短時間に必要なものを取り出せます。
実際にはそこまで単純ではありませんが、似たような作業を行うわけです。

ハードディスクのプロパティの「ツール」タブにその機能があります。
ここで「エラーチェック」をまず行い、問題なければ「最適化」をクリックしましょう。


これでハードディスクの整理は終了です。
頻繁に行う必要はありませんし、Windows8以降ではWindowsが自動的にデフラグを行ってくれますが、ときどきチェックしてみるといいでしょう。

パソコンを長く使っていて一番変化が起きるのはハードディスクです。ここをマメにメンテナンスしてやることで快適な動作が戻るかもしれません。多くのケースでみられるのが「不要なアプリケーションの入れすぎ」です。特にバックグラウンドで動作するソフトウエア(セキュリティソフトなど、画面には表示されてないところで働くソフト)が多すぎるとパソコン全体の動作に影響を与えますので必要なものだけに絞りましょう(でも、セキュリティソフトは必ずひとついれておくように)。

あれこれ手を尽くしてもダメだったら、メモリを増やすか、パソコンを買い換えるか、他の手立てを考えた方がいいかもしれません。

(※本記事の内容は2015年7月6日時点の情報です)


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荻窪 圭 プロフィール
1980年代にパソコン雑誌のライターとしてデビューした老舗のIT系ライター。趣味が嵩じて、「古道研究家」や「猫写真家」と呼ばれることもある。最近はデジタルカメラやスマートフォンを中心に活動しておりデジタルカメラ評論家としての側面が強いが、かつては入門記事を多く手がけるパソコンライターとして、「ASAHIパソコン」「特選街」をはじめとする無数のパソコン誌・一般誌に執筆していた。