検索しても知りたい情報が出てきません(第21回 )

パソコン・インターネットお悩み相談室

第21回 Q.検索しても知りたい情報が出てきません

知りたいことがあるとネットで検索するのですが、知りたい情報がうまく出てこないことがあります。上手に検索するコツはありますか?

A.検索に使う言葉の選び方が大事です。

インターネットの検索機能の代表格が「Google(グーグル)」。「ネットで検索する」ことを「ググる」と呼ぶくらいポピュラーなもので、上手に使えば高い確率で的確な情報を出してくれますし、検索の仕方によっては予想を超える働きもしてくれます。
逆に、上手に使わないと思ったような結果が出ないことも。

「正しい言葉」を入力するところから気をつけましょう

たとえば「イーハトーブ」という言葉を調べてみましょう。宮沢賢治の作品に出てくる架空の場所です。

次の2つの画面を見て下さい。

検索結果。「もしかして:イーハーブ」となっている時点でちょっとおかしいと思いましょう。宮沢賢治に関連する情報があまりに少なすぎます。
同じく「イーハトーブ」の検索結果です。先ほどとはまったく異なった検索結果が現れています。

いったいなぜこんな違いが出たのでしょう?
実は、両者は違うものなのです。どちらも「イーハトーブ」に見えますが、最初の方は長音の「ー」の代わりに「漢数字の1」を使ってみたのです。見た目がほとんど同じですが「違う文字」なので、検索結果も違ってくるわけです。「ー(長音)」「-(ハイフン)」「一(漢数字の1)」……見た目ではほとんど判断つきませんね。まさかそんなミスはあるまい、と思うかもしれませんが、似たようなミスをネット上でみかけます。
よくあるのが「ニ」。

次の2つの画面を見比べて下さい。

「ー石ニ鳥」とはお馴染みのことわざですね。でも2つめ以降の候補がなんだか変です。
同じく「一石二鳥」です。こちらはことわざに関するページがずらっと並びました。これが正しい結果です。

さっきと同じ。最初の例は漢数字の1の代わりに長音を、漢数字の2の代わりにカタカナのニを使ったんですね。カタカナの「ニ」と漢数字の「二」も見た目がほとんど同じなので、注意しましょう。

ではなぜ間違った「一石二鳥」でも、最初の候補はきちんと正しいものが表示されたのでしょう。
実は、Googleは「一般的な言葉」に対してはありがちな間違いを入力してもある程度予測して正しそうなものを候補に挙げるんです。賢くて便利ですが、間違いに気づきにくいという面もあるので注意しましょう。
ちなみに二番目の候補に「ニトリ」が入っているのはなぜでしょう。それはおそらく「一石二鳥」の最後の文字「鳥」を「トリ」ではないかとGoogleが解析したせいだと思います。

漢数字の「二」とカタカナの「ニ」は見た目が非常に似ている上に、「読み」も同じですから「に」とだけ入力して変換するとどっちに変換されたのかわかりません。以前、「大手新聞社」の記事で両者を間違えた文章を見つけたことがあります。
こういうミスを防ぐために、1文字だけの変換を避けましょう。できるだけ、単語で変換すべきです。

もうひとつ行きます。間違えやすい言葉です。例によってふたつ例を出します。

ミニュケーションで検索してみました。
ミュニケーションで検索してみました。

ミュニケーションとコミニュケーション。間違えやすい外来語です。正しいのは「コミュニケーション」ですが、間違った「コミニュケーション」でも、2番目以降に正しい表記が出ていますね。

これもGoogleが独自に「入力を間違えた」と判断して、正しい表記の候補も入れているわけです。

ちなみに「双方向コミニュケーション」で検索するとこうなります。

次の検索結果を表示しています」に注目。Googleが「これの間違いじゃないかな?」と判断して、「双方向コミュニケーション」の候補を表示しているのです。

このようにGoogleは間違いに対して非常に寛容で、特に「よく使われる間違い」の場合は、ほぼ正しい結果も合わせた検索結果を表示してくれます。

「ベット」と「ベッド」(ちなみに、寝るときに使うのはベッドです)、「バッグ」と「バック」(ちなみに、鞄はバッグ。ときどき「ハンドバック」と間違えている人がいます)。「アボカド」と「アボガド」(サラダにすると美味しいのは「アボカド」)。「シミュレーション」と「シュミレーション」(正しいのは「シミュレーション」)。

もっとすごい例もあります。これは先日わたしがやらかしてしまったもの。

歴史番組を見ていたら「ポーツマス条約」が出てきました。詳しく知りたいと検索したら、打ち間違えて「ポーツマス乗客」と打ってしまったのです。そうしたらGoogleが「ポーツマス条約」ではないかと推測してその結果を出してくれたのでした。

このときはびっくり。まさかこんなミスまでフォローしてくれるとは思いもよりませんでした。あまりポピュラーではない間違い(冒頭の「イーハトーブ」がいい例です)については、ここまで賢い対応はしてくれませんが、Googleの「賢さ」に期待して、はっきりとは覚えていない言葉や記述に自信が無い言葉であっても、思い切って入力してしまえば、あとはGoogleが良きに計らってくれるかもしれません。まずは入力して検索してみるのが大事です。

読み方がわからない単語(特に漢字だとそういうことがありますよね)のときは、アバウトな記憶で検索しちゃいましょう。とはいえ、正しい言葉で入力するに越したことはありません。期待した検索結果が出なかったときは、まず自分の検索ワードに間違いはないかチェックするのがよいかと思います。

ただ、「ダイヤル」「ダイアル」のようにどっちが正しいか判別できない言葉もありますよね。英語では「dial」なので「ダイアル」が正しそうですが、日本語では「ダイヤル」という表記が一般的です。日本語には常にそういう曖昧さがついてまわります。そういう場合は、実はどちらでもOK。Googleが両方を探してくれます。

Googleの推測を利用しよう

一般的な言葉の場合、単語ひとつでは大量の検索候補が出てきて、目的の情報に辿り着くのが困難になります。

そんなとき便利なのが「Google」の検索語推測機能

たとえば「長野の温泉に行きたいなあ」と思ったとしましょう。
「長野」と入力してみます。

長野と入力しただけで、ずらっと候補が出ました。これは最近、「長野」と一緒によく検索される言葉を自動的にリストアップしてくれたものです。この中に知りたいものがあればそれをクリックすればOK。ちょうど7番目に「長野 温泉」がありました。
これが「長野 温泉」の検索結果。上から3つは「広告」と書いてあります。これは文字通り、Googleにお金を払って、表示してもらっている広告。 広告の下にある「他のキーワード」という部分は、「長野 温泉」にプラスしてよく使われる単語。「長野 温泉」だけでは候補が多すぎるときに、目的のものがあったらクリックしてみましょう。

Googleは常に、どういう単語はどういう組み合わせで検索されているかのデータを蓄積していますから、ニュースを見たり雑誌を読んだりしながら気になった言葉を検索しようとすると、多くの場合「推測候補」にそれが出てきます。多くの人が同じパターンで検索しているからですね。

複数の単語を組み合わせるとヒットしやすくなる

Googleは複数の単語をスペースで区切って書くと、書いた単語すべてが含まれるWebページをまず探します。ですからこれを利用しない手はありません。

よくあるのが「** 意味」「** とは」「** ニュース」という感じで、言葉の意味を調べたり、その言葉が出てくるニュースを調べたりします。ひとこと加えるだけでぐっと絞り込めます。

たとえば、荻窪圭(わたしです)が書いた本をAmazonで買いたい、と思ったら、「荻窪圭 Amazon」と検索すればOKです。

ph_11
Amazonで取り扱っているわたしの本がずらっと出てきます。

ちょっと宣伝してみました。Amazonを開いて著者名や書名を入力しても同じですが、Googleから一気にAmazonの該当ページにジャンプすることもできるわけです。

どんなものが欲しいかはっきりしているとき、逆にはっきりしていないとき、どんどん関係ありそうな単語を並べて検索してみるのはひとつの手です。

逆に、検索結果が多すぎて、ちょっと減らしたいということもあります。そういうときは「引き算」。「荻窪圭 -Amazon」とすると、検索結果からAmazonをはぶいてくれます。

さらに宣伝が続いてすみません。「荻窪圭 -Amazon」とすると、さきほどと逆の結果になるのがわかるかと思います。
さらに宣伝が続いてすみません。「荻窪圭 -Amazon」とすると、さきほどと逆の結果になるのがわかるかと思います。

検索語の順番も実は大事です。「東京 オリンピック」と「オリンピック 東京」で比べてみました。

「東京 オリンピック」で検索した場合
東京 オリンピック」で検索した場合
「オリンピック 東京」で検索した場合
オリンピック 東京」で検索した場合

結果が異なるのがわかるかと思います。

このように「単純な検索」でも奥が深いもの。検索がうまくいかないとき「ネットにはわたしが欲しい情報がない!」なんて思わず、検索語を見直したり、複数の言葉を組み合わせてみたりとあれこれ試してみましょう

(※本記事の内容は2015年6月18日時点の情報です)

関連キーワード:

荻窪 圭 プロフィール
1980年代にパソコン雑誌のライターとしてデビューした老舗のIT系ライター。趣味が嵩じて、「古道研究家」や「猫写真家」と呼ばれることもある。最近はデジタルカメラやスマートフォンを中心に活動しておりデジタルカメラ評論家としての側面が強いが、かつては入門記事を多く手がけるパソコンライターとして、「ASAHIパソコン」「特選街」をはじめとする無数のパソコン誌・一般誌に執筆していた。